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―――――………
――――――…………
チャチャチャラ-チャチャチャラ-
携帯のアラーム音が鳴ると同時に俺は目が覚めた。
俺は制服に着替え、ご飯を食べると家を出た。
【要はマネージャーが好きなんだよ。】
頭の中では兄貴に言われた言葉が復唱される。
「俺がマネージャーを好き……?そんな訳ないし。」
俺は胸の痛みを無視しながら学校まで来た。
でもいざとなったら胸がズキンズキンと痛む。
朝練でマネージャーとキャプテンを見るのは絶対に辛い。
そう思いながら部室に入った。
でもマネージャーもキャプテンも来てなさそうだ。
俺は胸を撫で下ろした。
―――――………
バンッ バンッ
体育館にはボールの音が響く。
―――………おかしい。
時間に厳しいキャプテンがまだ来てない。
それにマネージャーも。
考えたくないのに気になる。
ガスッ ガスッ
ボールが上手くゴールに入らない。
「どうした。ボールが一本も入ってないな。」
「…先輩…なんか……すいません。」
「…しんどいら休むか…?」
「…いえ…大丈夫です。」
ガラガラッ
体育館の重たいドアが開く音がした。
――……入ってきたのは………マネージャーと…………キャプテンだった。
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