1. -始まり-

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オレはベットの上に横になっている。 机の上には点けっぱなしのパソコン。 窓からは朝を告げる鳥達の鳴き声が聞こえる……。 どうやら、朝らしい。 しかし、今の自分には時間なんてたいした意味を持たない。 朝だろうと昼だろうと夜だろうと己のすることは変わらない……寝る! そう思い、自分はまた目を閉じる。 だが、その眠りはすぐ妨げられる。 「亮一(リョウイチ)……お願いだから出て来てよ。学校に行ってよ……ねぇ」 母の声だ。 オレは軽く舌打ちする。 そうだ。オレは今、世間でいう『引きこもり』だ。 認めるよ……流石に三ヶ月学校へいってなかったらな。
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