3人が本棚に入れています
本棚に追加
会社に入って2年が過ぎようとしていた。総務の伝票の人が辞めて新しい娘が入った。その子はあまりパッとしない暗い娘だった。
自分も仕事を憶えて面白くなっていたのもあってほとんど会社にいなかった。向こうにとってもいるかいないかわからない人だった。ある時会社のメンバーとカラオケに行った…彼女は歌わなかった…それが不思議だった。今思えばそれが始まりだった。全く経験のない仕事に彼女は戸惑っていた。見かねて自分が手伝った。その時のありがとうと笑顔に心が締め付けられた。それが恋だったかは今となってはどうでもいいがただ彼女の笑顔が見たくて困ったことはなんでも助けた。それから2年が過ぎた…
彼女はすっかり明るくなり可愛くなっていた。でも時折休憩している彼女の雰囲気はあの時のままだった。
2年がたったのに相変わらず電話もメールも聞けかった。連絡の手段はもう一人の女性だけ…でも転機はやってくるもので取引先のパーティーに彼女と一緒に行く機会に簡単に電話が聞け、赤外線通信のおかげでメアドまでわかった。とても嬉しかったが、ただこの時から違う会社の社員のことが好きなんじゃないかなと感じていた。
最初のコメントを投稿しよう!