アタシ、藍音だけど?

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「藍音ぇ??そろそろ起きたぁ?」 いつものガラガラ声 「おっさん、起きたすぐから聞きづれぇ声だなぁ、おい」 いつもの お気に入りの セットアップを ひきづりながら いい匂いのキッチン 「おっさんだなんて、やーねぇアタシ立派な乙女なのよん。それより、見てよ!栗を貰ってさ、モンブランつくっちゃった」 家政婦さん そう おかまですね 優しいんだけど つえーし こえーし 唯一 アタシを 可愛がり そして 怒鳴り付ける人 「45で何が乙女じゃ!飯!がっつり食わなきゃ!今日も出るんだ」 ソファーに だらける いつもの姿 「藍音、あんた…」 暗い声だすなよ しんみりすんなよ 命日なんだよ 両親のな
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