『ワタシ』という存在…

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「…寿子さん。すまない。さっき光宏にも言ったんだが…本来なら…俺が…」 「お義兄さん?さっき言ったじゃないですか。もう反省の言葉を聞くのは…十分ですから。」 「…あぁ。寿子さん?光宏の事は大丈夫だ。これからは、今まで以上に兄妹協力してやって行くから…」 「…この人の事…お願いしますね?お義兄さん…」 「寿子…。俺は…。」 「…外食ばっかりするんじゃないわよ?もういい歳なんだから、身体の事考えて…」 「あぁ…あぁ…わかったよ…」 「…それから…おばあちゃんから伝言。…ワタシ達に。」 「な…なんだ?」 「世話かけたな?すまなかった。ありがとう…って。 アンタ達の家系って、みんな『すまなかった』って言うのね?」 いたずらに笑い、寿子は… そのまま消えた……  
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