死後送迎バスⅡ

『ワタシ』という存在…

「嫁に先立たれるって…不幸よね～?」

…まぁ。多少イラッとしたが…

別に苦にする程のものではない。

「それにしても…寿子さん。大見得きってワタシが診ますって…。お義母さんも亡くなったからいいものの…。もしお義母さんが亡くなって無かったら、私達どうすれば良かったか…急に死なれても迷惑な話よね～?」

…プチッ!!

…なんだ?おい…。この状況でなんでそんな事が言えるんだ?

無神経にも程があるんじゃないか?

「でも…可哀想な人よねぇ?あの人の存在って…最期までまるで家政婦みたいな扱いだったわねぇ…。光宏さん。もっと大事にしてあげないと…」

…ブチチッ!!!!

…兄貴。悪い。

俺…もう我慢出来ないよ…