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君と僕はかくれんぼ。
ただ、この日のかくれんぼはいつもと少し違ってた。
僕と君が隠れていたのは、町外れの小さな小さな防空壕。
戦争が始まったんだ。
すでに町は焼け野原。
親兄弟も行方知れず。
途中までは一緒に逃げていた。
だが、僕は走る方向を変えた。
「どこ行くの!?」
声が追ってきたが気にしない。
それどころじゃなかった。
君のことが気になってしょうがなかったから。
「えっ・・・・・・」
僕が着いた頃には、君の家は炎に包まれていた。
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