◆儚き夢

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頭をよぎった、死の一文字。   絶望と言う波に飲まれようとしていたとき、聞こえたんだ。   君の声が。   「――」   僕の名前を呼ぶ、泣きそうな君の声。   だから、僕は君の姿を探した。   人の波をかきわけて、大人たち突き飛ばされながらも、僕が求めたのは君の姿だけだった。   だが、君はなかなか見つからなかった。   困り果てていたとき、僕は思いだしたんだ。   初めて君と約束を交わした場所。  
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