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いつものようにかくれんぼ。
僕たちは息をひそめて隠れた。
違うのは、君との会話がないということ。
震えている。
君の身体が小刻みに。
だから、僕はそっと手をつないであげる。
あの頃の僕には、それぐらいしかできなかった。
君の鼓動を感じることで限界だった。
とても無力な僕。
さらに非情なことに、防空壕の近くが爆撃されたことによって、僕はますます君に何もしてあげられなくなったんだ。
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