Ⅰ-1

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流星は怖くなって泣き出してしまった 「あ――――っ!お父さ―――ん!早くきてよーっ」 流星の叫び声に大人たちが立ち止まった 「あ゙―――っ!うぐっ…ぐすっ…ううう…」 涙で視界が曇る。 一生懸命涙を拭い、前を見る 車は次から次へと流星の目の前を通り過ぎていく 人間の流れも流れて行った いくら待っても剛は来なかった 流星は両親の会話を思い出した 『流星をどうするつもり?』 『あいつなら大丈夫だ』 『流星を連れて行かないで!』 母、瑞穂の涙、そして"じゃあな"と言ったときの父、剛の顔を思い出した 「僕…捨てられちゃったの…?僕、どうすればいいの?」 流星は泣きながら言った でも答えてくれる者はいなかった 「うぅ――――…」 流星の目から涙が絶えることなく流れた 流星が声を上げて泣いていると一人の男が流星の前でしゃがみ、流星の顔をのぞき込んできた 「あらあらあらあら、すっごい顔。僕、迷子?」 その男は黒いスーツに身を包み、金色の髪は盛ってあり、香水の匂いが凄い、いわゆる"ホスト"だった
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