~第一章~  三春藩、返り忠

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「ンだども、この間の棚倉で、大筒の音聞いただげで五里程も逃げだっつうでねが。ンだこっで会津と庄内、助けられンだっぺが?」 「ンだげっちも(だけれども)、戦力は多いに越した事は無ぇべ。例えドン五里でも」  雑談を交わしながらも、周囲を警戒しつつ本陣へ戻る。 「ン。あそごさ見えンのは、秋田家の幟でねが?」  一人が指差すと、一同は同じ方向を向いた。
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