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「今日は……寝よう。」
「主、仕事がある日も無い日も寝てばかりはいけないぞ」
シロの言葉にあからさまに顔をしかめて煉は言う。
「なにをしろと?」
何をか。そういえば言ったシロですら、なにをさせるかは考えていなかった。
「無いのなら………」
寝る。と一言いい部屋に引きこもろうとする煉にシロはふと思いついたことを言った。
「炎の極みに達するのは如何か?」
ピク、と煉が反応しシロを見る。その目は期待と興奮でキラキラしていた。
「炎界という、文字通り炎のみの世界で鍛錬すれば、きっと何か変わるかと………」
「行く。」
即答。筋金入りの鍛錬馬鹿だ。
苦笑しつつもシロは懐から赤々とした鍵を取り出し、空中に差し込み捻る。
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