一発目!

8/14
前へ
/21ページ
次へ
「クッ………四炎!」 後ろに飛びながらシロは叫ぶ。 煉を覆うように炎が蠢き、 「壱!」 爆発。 「弐!」 爆発。 「参! 四!」 計四度の爆発。 爆煙が上がり煉の姿が見えないが、警戒を解かず右手に炎を集めるシロ。 「焔、此処に集い。世界、朱に染まる。」 煙の中から聞こえる詠唱。紛れもなく煉の声。シロは右手に更なる炎を集め凝縮。いつでも放てるよう前方を睨む。 「大地、荒野へと変わり。全ては灰燼に帰る。」 煙の中から煉が現れる。慌てることもなくシロは自身の炎を放ち、煉を焼こうとする。 「……ちっ、無意味か。」 当たった筈の炎が霧散したのを見てシロは舌打ちをする。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

47人が本棚に入れています
本棚に追加