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「クッ………四炎!」
後ろに飛びながらシロは叫ぶ。
煉を覆うように炎が蠢き、
「壱!」
爆発。
「弐!」
爆発。
「参! 四!」
計四度の爆発。
爆煙が上がり煉の姿が見えないが、警戒を解かず右手に炎を集めるシロ。
「焔、此処に集い。世界、朱に染まる。」
煙の中から聞こえる詠唱。紛れもなく煉の声。シロは右手に更なる炎を集め凝縮。いつでも放てるよう前方を睨む。
「大地、荒野へと変わり。全ては灰燼に帰る。」
煙の中から煉が現れる。慌てることもなくシロは自身の炎を放ち、煉を焼こうとする。
「……ちっ、無意味か。」
当たった筈の炎が霧散したのを見てシロは舌打ちをする。
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