プロローグ

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風に踊る。 世界が煌めき、彼がそれに反応するかのように輝いて見える。 「だっ! ダメだって」 フェンスに駆けよると、耳障りな金属音が鳴った。 「死んだ人ってどこに行くのかな」 彼はそう言うと力無く座り込み、ハッキリとはわからないけれど 涙を零した気がする。 私の周りの時間だけが止まって それなのに心臓だけはバクバクと脈打って 「なんちゃって」 そう言って彼が振り向くまで、まばたきをするコトを忘れていた。
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