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「オイ、玄爺しっかりしやがれ!俺をまた叱るクソ爺ぃになれよ!」
玄爺は二人の手を握り
「二人ともよく聞くのだ!これがワシの最後の教えじゃ!二人の他にまだ聖龍士はあと5人いる!そして“光”を司る光尊の目覚めを筆頭に皆目覚め始めた筈!そしてお前達の元へ集う筈じゃ!!そして自らの心の玉を見つけるのだ!その玉が全て揃うとき究極の剣は蘇えるのだ!そして今こそ絶対魔王を消し去るのだ!奴は聖龍士の目覚めと共に必ず封印を破ってくるはず!そして奴の目覚めは皆の笑顔を奪っていくのじゃ!ワシも以前は天帝様に使え家族もいた。だが娘と妻も奴らに笑顔を奪われ殺されたのじゃ。だからこそ二人に頼む!!世界に笑顔という名の花を咲かせてやってくれい!それがワシの最後の頼みじゃ。頼んだぞ。お前達に聖龍の御加護があるように。そして一足先に家族の元へ行く。だが光尊よ、お前はワシの本当の息子のようであったぞ。」
そう言い終えると玄爺は静かに眠るように息を引き取った。そしてその使命を全うしたかのように遺体は砂のように崩れて天に帰って行った。そして二人はまず大地の家に行き大地の父を尋ねた!
大地は
「親父ィ!とりあえず大切な話があるから座ってくれ!」
大地の父も分かっていたかの様に座った。
「分かっております。玄爺が亡くなられたんですね?そしてあなた達も聖龍士として覚醒したのですね!とりあえずおめでとうございます。だが戦いは聞いたと思いますがこれからなのです!」
だがその時大地は富嶽を殴りつけ
「テメェ!!何がおめでとうございますだ!人が一人しかも光尊にとって親同然の人が亡くなったんだぞ!それでおめでとうございますだぁ?ふざけんな!」
もう一度大地が殴ろうとした時だった、その拳を富嶽は止めて血の涙を流していた。
富嶽(ふがく)は
「バカ野郎!!俺が黙ってると思うのか!あの人は俺に聖龍士に使える剣士としての全てを教えてくれた俺の親父のような人だったんだぞ!だが俺に今出来るのはお前達に俺の全てを教えることなんだ!あの人から継いだ教えをな!!」
大地や光尊はその涙と決意を聞き頷きそして全てを聞いた。
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