第六話 買い物と彼女

16/33
前へ
/558ページ
次へ
……さて、服屋に来たわけだが、やっぱり棗の服優先だよな。 もともと俺の服買いに来たわけじゃないし。棗の可愛いさをUPさせるための服を買いにきたんだ。 てわけでまずは女性用の服のところに行くわけだが……一つツッコミを入れたいことが一つある。 ……何故棗が前を歩いてるんだ? 行き先分かってんのか? ……まぁ向かう先女性服のところに行ってるからいいけどさ。 やっぱり男の子として前を歩きたいとかかっこよく生きたいわけよ。なんていうか…優越感? まぁそんなことはトイレに流して、 棗に似合う服とはどんなものだろう。 外出をするときはネコミミを隠すわけだし…具体的には分からないのだが…、まぁ家の中でも楽しめる服をこっそりと買おう。 優先順位は…まぁまずは外出用のだな。 …あ、実を言っちゃうとな~…俺、ファッションセンスないんだよな…。 これ、部長から言われたから多分確かだと思う。 今回は彼女に自由にやらせてみるか。 金はいっぱいある…ん…だよね?これ。 財布の中は……まぁ…大丈夫だよな。 でもまぁファッションセンスなくても自由に選んじゃうからな、うん。 「棗~、こんなのどうだ~?」 「……………………。」 あ、一瞬こいつ目を反らせたな。そんなに変か?このアバンギャルドな服。 「じゃあこれは?」 ゴスロリを連想させるなフリフリがついてるやつ……一応外出用だ。 「…………………………………………………。」 ……自分の服選んでくるかな。 男物の服はまぁ大丈夫らしい。これも部長からのお伝えだ。 なんか俺は美少女系の服の趣味が特殊なんだって。 「あと少ししたら戻ってくるから、それまで自由に選んでてくれな」 「……………こくっ…」 これまた微笑を返してくれたと思われる顔で小さく頷いた。 これで俺も心置きなく服が見れるってものだ。  
/558ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4719人が本棚に入れています
本棚に追加