第六話 買い物と彼女

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とりあえずレジを済ませた俺。 金がぎりぎり残ったぐらいになっちまったよ…。 財布がほぼすっからかんだな。 棗…何気にやや高いのを狙ってるように思えるのは何故であろう。 でもまぁチョイスは悪くないからいいか。 男の俺でも可愛い組み合わせと思えるからな。 とにかく、これで棗のお洋服の買い物は終了だ。 今度は俺の買い物に付き合って頂きたいところなのだが……。 まぁ…金がないから無理だろうな。ちょっと喫茶店寄ってくか。 それくらいなら行けるだろう。 俺は服を買ったとき特有のあの紙袋を二つ持ち、棗のところに歩みを進めた。 「ちょっとお茶するか?てか、行ったら帰るからな~」 「……………………?」 彼女はほんの少しだけ表情を変えたように見えた。……うん、見えた。 ……やっぱり俺、彼女の表情の違いが微妙に分かるようになったな。 …いま、つくづくそう思った。 とにかく、俺は紙袋を持って、棗を後ろに歩き出した。 てか……確か喫茶店てスパ店の近くだよな? てかあの通りの一番奥にそんな店があった気がする。 よし、今すぐそこへ向かおう。  
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