第六話 買い物と彼女

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……ページとは便利なものだ。話を変えるのに調度いいもん。 あ、こっちの話。 まぁそんなことはさておき、今、俺と棗はさっき話した喫茶店の中にいるわけだ。 話が若干飛んだ?知らねーよそんな都合。 そんなことより、ほら、今は彼女とのひと時を過ごさせてくれ。 …といっても俺からの一方的な感じだけど。 でもまぁ、少しの間彼女と接してきたなかで、少しは彼女も接してくるようになったかな~…なんて思っちゃったり。 ほら、ときたま会話っぽくなったときとかあったじゃんか。 まぁ…今後の進展に大いに期待だな。 俺としても一回彼女が何を考えて俺と接しているのかを知りたい。 そのためにはもっと長い時間を過ごさないと。 いや、てか彼女は俺ん家にいてもいいのか…? なんか最初に会ったとき、逃げてきたとか言ってなかったっけ? 追っ手とかこないのか? てかまず追われてるのか?俺の勝手な想像なら別にいいんだけどさ…。 ……まぁ今はそんなダークなことは考えなくてもいいよな。 棗とのひと時を楽しみますかなっと。 えっとメニュー、メニューっと。 ……あら、いつものなんか横の方に立ててあると思ったが、そこにはないみたいだな。 辺りに目を通してみると…どうやら彼女が持っていた、いや、見ていたらしい。 ちくしょ、この店シケてやがんな。二人用席なのにメニュー欄一つしかないんだけどー。 あれか?カレカノ専用の席か?ここは。 久しぶりに無性にツッコミを入れたいのは俺だけだろうか。 まぁ…その店側の提案通り二人で一つを見てやろうじゃんか……ってあれ? よくみると彼女の前には大きく広がるメニューのあれが二つ。 どうやら同じもののようですね、はい。 お店さん、すいません。  
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