第六話 買い物と彼女

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……更に時を進めること数分。 とっくに食べ終えた俺は、早くもドリンクバーを三度利用させてもらっている。 棗さん、さすがに遅すぎかと思うんだけど…。あれだろ?一口一口味わってるのは分かるけどさ、何て言うか…はい、ドリンクバーに飽きました。 てかこの状況に飽きました。ネトゲやりたいです。 まぁ…待ってやらないとな、男として。 よし、ドリンクバー全混ぜ行ってくるか。 ……とさらに数分が経ち完全にドリンクバーの組み合わせ二種類バージョンはし終えたくらいになったころ、やっと彼女はあんみつなるものを食べ終えた。 ちなみに、彼女の二回目のドリンクバーは彼女に教えた。 まぁまだ混ぜるということは理解していないけどな。 あ、彼女は炭酸が飲めないらしい。思わぬ発見だな、これは。 さて、そんなことは置いといて、帰ろう。 レジを済ましたあと、至福の時を過ごしていると思われる彼女を連れて、このデパ的な建物を出た。 空はもう真っ暗で……うん、言葉にしにくい。 なんとなく不気味という感じじゃない。むしろうっすらとだが星も見えている。神聖な感じか? 話は変わるが、『行きはよいよい帰りはこわい』とはよく言ったものだ。 現に今、俺は、自転車に乗って帰ることが異常に面倒だと思っている。 行きはあんなに楽しかったのにな。 とりあえず自転車にまたがり、彼女を後ろに乗っけて走り出した。 ふぅ…夜風が珍しく気持ちいいと思ったよ。  
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