第二話 猫耳な彼女

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  「………………………………………………。」 …………あれから約15分くらいの間、彼女はずっとこちらを睨み続け、全く動かない。いや、変化があるとすれば瞬きくらいかもしれない。 とはいってもさすがに彼女も飽きてきたらしく、目を離した隙にあくびをしている。 うん、めっさ萌える! もう泣きたくなるほど萌える! もうペットにしたい! うへへへ……。 ……おっと。 さて、それから数分が経った。 「…………寝る……」 彼女が一言口を開くと、彼女はそこに寝転んでしまった。 てかもう寝息までたてている。 ほんっとに自由気ままな女の子だよな……。まるでネコみたいだ。いや、現実にはネコに近い女の子だな。 ……やべぇ、俺ここまで平然を装っていられるのがおかしいくらいだ。 こんなに萌える、いや、可愛い寝顔は初めてかもしれない。 ……もう少しこうしていたい気分だけどな……、母さん帰ってきたら大変なことになっちまうぜ……。 とりあえず俺の部屋行くか。起きたら彼女びっくりするだろ……って……。 軽ッ! なにこの軽さ。非力な俺がこうやってお姫様抱っこ出来るくらいだから相当軽いなこの子……。 てかなに俺普通にお姫様抱っこしてるんだよ。 うん、左手がなんか柔らかいものに触れてるね。……ん? 待てよ? お姫様抱っこしてたら鍵開けられないじゃ~ん。おんぶしないとなぁ~。 俺は彼女をいったん降ろし、背中に背負った。 うん、背中に柔らかいものが当たってるね。 とにかく、俺は俺の部屋に向かった。ちなみに鍵の隠し場所はない。どちらかというと俺の部屋には俺の生活用品は全くない。趣味ROOMだ。 つまり勉強机とかは別のところに置いてある。まぁそこに鍵が普通に置いてある訳で……。 という訳でまずは生活用部屋に向かった。まぁリビングからさほど離れてはいないんだけど。 はぁ……軽いなぁ……。  
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