4719人が本棚に入れています
本棚に追加
彼女が首を振ってから数秒後、また、彼女は動き出した。
……?何故に机の下に潜る?
テーブルの下にあると言えば…あ、一つだけあるな。
いつもテーブルの下にあるもの……そう、リモコンだ。
予想は的中。彼女はテーブルの下から這い出し、テーブルにそのリモコンを置いた。
「…これが暇潰しのアイテムか?」
…リモコンで遊べるとは思えないのだが…。
「……………こくっ…」
しかし、彼女は頷いた。……まぁまぁ、どう遊ぶのかを聞いてみようじゃないか。
彼女が今日一日とそこらでどれだけ覚えたか、見物じゃないか。
……ってなんで俺…こんな口調になってるんだ?
とにかく、彼女はリモコンを手にとり、……易々と電源ボタンを押し、テレビの電源を付けた。
昨日は押しまくっただけだったのに…結構な成長ぶりだな。
今日の夜ご飯ははお赤飯だ、うん。
……いや、もっと状況が良くなったら…だな。
例えば俺のことを…作者と呼んでくれたりしたら…それこそ屋上から空へとバク転してやるんだけどな。
……あ、多分これ明日には忘れてるな、きっと。
忘れてくれ、うん。
さて、棗のことに戻そう。
彼女が電源を付けただけでは終わらないはずだ!と思った俺。
だってさぁ…期待したいじゃん?何事もさ。
さて、…もう少し彼女が動き出すのを待つとするか。
最初のコメントを投稿しよう!