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さて、そんなわけで、自称家庭的な俺は、台所にいる。
…そしてなぜか彼女も隣りにいる。
実はというと…彼女を台所に入れたくないんだよね~……あはは…はぁ。
ほら、トラウマだよ、トラウマ。虎と馬じゃない。悪い方でのコンプレックスの意味だ。
ほら、彼女と出会ったあの日、手を軽くだがグサーッと刺されたじゃん。
何で刺されたか覚えてるだろ?……包丁だ。
何故彼女があの場に包丁を持っていたかはしらないけどさ…恐怖だ。
…まぁヤンデレ化しないことを願おう。
今はこうやって可愛らしーい顔を見せてくれてるわけですし。
ほら、見てこのネコミミと尻尾!
見てるだけで微笑みがこぼれてくるぜ、全く。
この子はどれだけ俺をきゅ~んとさせれば気がすむのかねぇ…無性に知りたいもんだな、全く。
さて、そんなわけで俺たちは台所にいるのだが、…今日は何を作ります?
「何食べたい?とりあえず簡単なものなら作れるけど?」
「………。…お魚…」
聞いた!?今の女神様の一声を~。
…あ、文章じゃ伝わらない…か。ごめんな、この萌えを伝えられなくて。俺の文章力じゃこれが限界なんだ。
とにかく、俺は冷蔵庫の中身を確認し……はぁ。
「……ごめん、魚ないみたいだわ。他にあるなら言ってくれ」
商店街で買っときゃよかったー。はぁ~、自分が憎い、俺なんか死んじまえ!……なーんていいません。
「……たま…ごやき?」
多摩御焼き?どっかの骨董品みたいだな、それ。
てか彼女の口から出てくるのは意外だな……。
あれか?テレビの影響か?
まぁそんなのことはどうでもいいや。
男、いや、漢作者、誠心誠意を込めて作り上げてみせますぜぇ。
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