第八話 アニメと彼女

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……にしても…何故彼女はこのアニメがやっているチャンネルで止めたんだ? あれか?普通のニュースとかじゃない、特殊な映像的な感じだったからか? …まぁここらへんは聞いても分からないだろう。何となく…で片付けられる話だもんな。 そういえば、 …さっきから彼女の眼はずっと画面にくぎづけだ。 俺はというと…、なんとなく画面に集中出来ない。 どちらかというと、隣の輝かしい微かに分かる微笑みを見てる方がいい気がする……。 …この頃俺やばいな。壊れてきた気がする。 あ、いや、いつもながら…か。 それにしても…彼女は俺の視線なんかはどーでもいいらしい。 だってほら、こんなに『俺ビーム』的な何かを送り続けても、振り向きもしてくれないんだもの。 さっきから俺…放置されっぱなしなような…。 き、気のせいだよな? …でも…、彼女に相手にされないというのは若干、いや、かな~りつらい。うん、つらすぎる。 こっちを見つめていたかと思ったり、かと言ったら俺のことは見向きもしなかったり……。 はぁ…今に思ったことではないのだが……、 …棗は自由過ぎる…。 まぁそこらへんが猫、いや、猫耳らしいと言えば猫耳らしいのかも知れない。 まぁ猫の事情は知らないけれど。俺は人間だからな。渋い声で喋る猫にでも聞いてくれ。 まぁそんなことも考えながら、今日はあんまり興味のそそられないアニメを見ていたというわけだ。  
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