第二話 猫耳な彼女

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「……お腹……」 あ、あぁ。もうこんな時間か……。 ついエロゲもといギャルゲをやっていたら7時前になっていた。てか母さん珍しいな。帰ってきていないのか……? いや、今は逆に不幸中の幸いだ。 母さんがいないことで彼女が見つかる可能性も低くなっているってことじゃん。 「何食べたい?」 「……お魚……」 くぅ~。つくづく俺を萌えさせる奴だよ。 俺を萌え死にさせる気かよこの娘……。 「じゃあ飲み物は?」 「…………ミルク……」 「ドロドロの?」 「…………ふるふる……」 あ、やんわりと否定したよこの子。まさか知ってんのか!? …まさかな。てか俺も自重しなきゃ。もし『こくっ』ってしてたらどうしようか考えてなかったもんな。 ……牛乳……買ってあるのかな?なかったら……ふひ、ふひひひひ……。 「ちょ、ちょっと待っててな?」 「…………こくっ……」 彼女の了解を得てから、俺はマイルームから出て、さっきの冷蔵庫へと向かった……。 ……ッチ、牛乳ありやがったよ。 ついでに今日の晩飯に使用されると思われる『ししゃも』もあったので掻っ払ってきた。 彼女のためならこれくらいどうってことないぜ! また俺は彼女の待っているヲタルームへと戻っていった。 ちゃんとコップに牛乳を入れ、皿にししゃもを乗っけてな。 「…………!……♪」 一瞬だが、彼女の表情が変わった気がした。 まぁ無表情なのは変わりはないが、それでも瞳が輝いた……気がした。 「これでいいか?」 「こくっ……」 積極的な感じ……な気がした。尻尾が右に左に……。俺が飛び付いてしまいそうだ。 しかしだな、おい。……うん、さすが猫。今度ねこじゃらしを使ってみよう。マッタタッビマッタタッビ!うひひうひひ……おっと。 「………………。」 ししゃもを一口。 「………………ぅむ」 ししゃもを二口。 一口一口ししゃもを口に入れる時もいちいち萌える。 あー、俺今多分、世界で1番の幸せ者だよ、うん。 ええ、ガチで幸せです。    
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