第八話 アニメと彼女

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イライラの顔…か。 あれだ、ひらがな表現で例えるならば『んむー』な顔なんだ。 ちなみに楽しみを感じてそうなときは『むふー』 疑問の顔は『んむぅ?』な感じなんだよな。俺のイメージ。 まぁ本当はこんな声は発してないんだけどな。 あ~、あくまでも想像だからな? 人によって想像は違うだろうから…うん。強制はしないからな。 さて、アニメの方に戻すとするか。 棗の裏ボイス研究をしているうちもやっぱり時は進むもんだ。 アニメもそろそろエンディング曲が流れ出す時間が近づいてきた。 彼女はそのことを理解してるのか…?またイライラな『んむ~』な顔になってしまうんじゃないのか? 俺のささやかな疑問だ。 「………棗?」 「…………………。」 あら、無言です。てか無視に近いですね、今の。 振り向いてもくれなかった。 そんなにアニメに夢中ですか? 俺なんかより? あ、いや、『なんか』で表現したのは、ちょっとした自重心からだから。 まぁいいか。 後数分我慢すればいいんだもんな。 ……俺、棗が来てからちょっとだけ大人になった気がします。 うん、ほんの少しだけだけどな。  
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