第八話 アニメと彼女

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そんなわけで数分が経った。アニメもエンディング曲が終わり、次回予告に入っている。 棗はこの次回予告でさえ熱心で念入りな目で見ているから不思議だ。 まぁ俺も見ているから人のことは言えないんだけどな。 てか…、著者の話、アニメの内容に入らずにここまで引っ張ることができたのは、奇跡に近いそうだ。 …なんかさっきテレパシーで伝わってきた。 てか一心同体だから当たり前っていえば当たり前なんだけどな。 さて、次回予告も終わり、後は適当なCMが流れ、そのうちに別の全く関係ない番組が始まってしまうわけなのだが、 ……どういうわけか、彼女の瞳はテレビには向いてはいなかった。 イライラの顔も感じられないし…とりあえず危機?は去ったようだな。 どこかしらで彼女も理解してたのか…?と俺を誰も責められぬまい。 てか責める必要がないのかなっと。 そうして、俺と棗はとりあえずテーブルに突っ伏してでろろ~んとしているわけだ。 でろろ~んについては気にしないでな。 口から適当に出てしまっただけだから。変えようと思えばいっくらでも言葉は出て来る。 ………暇だな。言葉を考えている暇があったら棗と戯れていた方が楽しいってぐらい暇だな。 「……………はぁ…」 まぁ雑談をしたくても、肝心な内容がないわけで。口を開くにも出てくるのはため息だけで。 そんな中、彼女がこちらを向いた。うん、いきなり。 そしてそんな表情は……多分疑問とかそこらへんの顔だ。 なんだ?どうした?新しいフラグでも建ったのか?  
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