猫耳な彼女たち～ﾈﾐｺﾝな俺たち～

第八話 ｱﾆﾒと彼女

…なぜかそっぽを向いて俺に反応しない彼女。
…はぁ、いつもだったら何考えてるのか分かるのにな…。
正直全く分かりません。

あえてここはﾂﾝﾃﾞﾚ幼なじみ的な性格の棗だったならば、

『…もう、なんで分かってくれないのよ！』

的な感じになってるだろうな。

でもまぁ…彼女はﾂﾝﾃﾞﾚじゃないからな…。正直本当にこんなこと考えているのかさえ分からない。

どうしたものか……。

もう一回ｱﾆﾒを見せて気を紛らわせてみるか？

…なんかこれ、効果ありそうだな。機嫌を直すんだったらさっき熱中していたｱﾆﾒを見せるのが一番だ。

俺はぐでーんとﾃｰﾌﾞﾙに突っ伏している彼女の横にあるﾘﾓｺﾝを回収、録画番組へとﾁｬﾝﾈﾙを合わせた。

…そういえば俺、結構前に自動録画に設定しておいたな。

あれだ、地ﾃﾞｼﾞ対応のﾃﾚﾋﾞ持ってれば分かるだろ？

録画し終わったものからDVDに移しているというわけだ。
結構律儀なもんだろ？

「……棗～、さっきのもう一度見たいか？見たいよな～？」

相変わらず『こくっ』ともしなかったが、彼女の猫耳が反応したので、効果ｱﾘと受け取らせてもらう。

「そんじゃ付けるから」

そう言い終わるか否かのとき、彼女はいきなりぐで～ん体制からｼｬｷｰﾝな体制になった。

…効果絶大なようだな。