4719人が本棚に入れています
本棚に追加
ここはリビング…へと続く直前の廊下。リビングへの扉の奥からは小さく音楽が流れてきている。
多分エンディング曲だろう。時間ぴったりだったな。我ながら凄いアビリティですわ。
扉を開け、中に入ると、真っ先に彼女と目が合った。
そして静止すること数秒間、とりあえず俺はいったん彼女から目を離し、彼女の隣へと座る。
それと…たった今調度エンディング曲も終わったようだな。
まぁ次回予告を見せてから…実行することにしよう。
あ、そうだ。先に反応があるかを試しておくか。
「なぁ…棗?」
テレビからいったん目を離し、こちらへと振り向く彼女。
うむ、機嫌は悪くはないようだな、よしよし。
「他にもあるけど…別のも見たいか?」
「………!…こくっ…」
一瞬だったけど、凄い反応を見せたな、おい。猫耳ピクッてなったし。
効果は…あるようだな。
次回予告そっちのけでこちらを見ている彼女。目が…輝いてます、はい。
でもまぁ…今からこれ見ちまうとな…時間も時間だし…な。
まずは彼女を風呂に入れておこう。
後は寝るだけ…の状況にした方が後々楽だしな。
「よし、なら、先に風呂入ってきな。あがったら見れるようにしておくから。ほら、着替え」
「…………こくっ…」
彼女は俺から着替えを受け取ると、いつもの1,25倍の速さでリビングを出ていった。
さて、俺はDVDの支度でもしておくか。
それにしても…棗の機嫌が悪くなったら…物で釣るのが一番だな。覚えておこう。
最初のコメントを投稿しよう!