4719人が本棚に入れています
本棚に追加
……棗が風呂へ行ってから数十分が経った。
もちろんのこと俺はDVDの準備を整え、棗が戻るのを待っていたわけだ。
……暇だな、うん。…数日前までは…俺はこんな日々を過ごしてきたのか?
…棗様々だな。彼女に感謝しなきゃな。
……暇だ~……。
と、その時、
………おっと。いきなりドアが開いたと思ったら。半分寝かけてたわ。
さっきの脳内会議から更に数分後、やーっと彼女はリビングへと戻ってきた。
「…………………。」
いつも通り無言で…俺のやや隣に座る彼女。
…やや隣に座るだけ関係が進歩したんだろうな。
あ、そうだ。
「ありがとう棗」
「………!?」
さっき思ったことを言ってみました。…すまん、話が全く繋がってないな。
彼女は、他の人も分かるような驚きの表情を見せた。
ええ、珍しくしっかりとした変化を。
「…………なに…?」
……ええ、大変珍しくしっかりとした変化を。
彼女が…たわいもないことに対して返事をしてきた。
こちらも動揺を隠せそうにない。何故か心臓がドキバクです。
「いや、なんでもない、ただの妄言だ」
どこぞの主人公のセリフとともに、平常心平常心…と…。
「アニメの支度は出来てるから、いつでも寝れる支度んしときな」
…あ、俺もしとかないとな。
「…………こくっ…」
彼女は普段と変わらず、小さく頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!