第八話 アニメと彼女

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……棗が風呂へ行ってから数十分が経った。 もちろんのこと俺はDVDの準備を整え、棗が戻るのを待っていたわけだ。 ……暇だな、うん。…数日前までは…俺はこんな日々を過ごしてきたのか? …棗様々だな。彼女に感謝しなきゃな。 ……暇だ~……。 と、その時、 ………おっと。いきなりドアが開いたと思ったら。半分寝かけてたわ。 さっきの脳内会議から更に数分後、やーっと彼女はリビングへと戻ってきた。 「…………………。」 いつも通り無言で…俺のやや隣に座る彼女。 …やや隣に座るだけ関係が進歩したんだろうな。 あ、そうだ。 「ありがとう棗」 「………!?」 さっき思ったことを言ってみました。…すまん、話が全く繋がってないな。 彼女は、他の人も分かるような驚きの表情を見せた。 ええ、珍しくしっかりとした変化を。 「…………なに…?」 ……ええ、大変珍しくしっかりとした変化を。 彼女が…たわいもないことに対して返事をしてきた。 こちらも動揺を隠せそうにない。何故か心臓がドキバクです。 「いや、なんでもない、ただの妄言だ」 どこぞの主人公のセリフとともに、平常心平常心…と…。 「アニメの支度は出来てるから、いつでも寝れる支度んしときな」 …あ、俺もしとかないとな。 「…………こくっ…」 彼女は普段と変わらず、小さく頷いた。  
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