第二話 猫耳な彼女

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「………………。」 最後に牛乳をぐびっと飲み、こちらに無表情的な笑顔? を向けてきた。 笑顔? とまではいかないとは思うが、あれが彼女の友好表現だと思う。 俺は勝手にそう理解させていただく。 「…………散歩……行ってくる……」 「え? もう夜遅いし」 まさかこの子って夜行性?夜に目が光ったりは……しないようだね。 「……大丈夫……。……鍵、開けといて……」 そういうと彼女は俺の部屋の窓を開け、外へと飛び出した。 ……いや、ここは二階なんですけど!? なんていうベタな思いが頭の中をよぎったが、まぁ猫ちゃんなので大丈夫だろう。 俺の部屋の窓の外には一本の木が生えている。 多分彼女はここを登ってこの部屋に入ってくるだろうし。 いや、この場合不法侵入になるのか!?……俺が許可してるから大丈夫だよな。 俺は立ち上がり窓の外を覗いてみた。 ……ほらな。 彼女は無表情でこちらを見つめ、目と目が合ってから塀の上を歩いていっていった。 さて……ネトゲの続きでもするか。うひひ…愛するおにゃのこよ、待ってろよ!! ……だって彼女がいないとつまんないんだもん。    
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