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……さて、彼女は小一時間ぐらいで帰ってきた。
ちぇ、かおりんといいところだったんだけどな。
もう少し……のところで彼女が窓から侵入してきた。
ちなみに彼女の表情は先程と同じ無表情だ。
「何してたんだ?」
「……何も……」
スルーですか。……まぁ猫さんだからご近所付き合いでもしてきたんだろう。
特に俺は興味はない。
「…………お風呂……」
「え? あぁ。…え!?」
彼女はそういうと、いきなり上着を脱ぎ始めた。まぁジャケット的なものだから中にはまだ服を来ている。下着ぃ~!
「……(ポーカーフェイス)あ、じゃあ風呂に案内してやるよ」
ジャケットの中の服に手をかけていた彼女は手を止めて、こちらに瞳を向けてきた。
「ついてき……あ、ちょっとタンマな。メール来てた」
実は三次元ポケットに携帯が入っている。パソコンをいじってたら気付かなかっただろうよ。
俺の好きな萌えアニメのキャラソンが辺りに流れる。
えっと、内容は母さんからだった。
『今日はバーに泊まるからご飯は適当に食べておいてね♪」
……母さんはスナックに働いている。たま~に、ぐでんぐでんになって帰ってくるが、この頃は俺がそこに泊まるように言ってある。
この様子だと明日・明後日は帰ってこないな。……好都合だ。ふひひ。
『了解。稼いでこいよ』
俺はそう返信して、彼女を連れて風呂場へと向かった……。
あ、待てよ?
「着替えはあるか?」
「……ふるふる……」
彼女は小さく首を振って首を傾げた。
まぁここに来る時は手ぶらだったからな。
「じゃあ母さんの使うか? ばれないだろ、一枚くらい。それと寝間着も」
「…………こくっ……」
って訳で俺は、彼女に少し待っててもらうとともに、母さんの部屋に侵入もとい服を回収に向かった。
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