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とりあえず食器は流し台に片付け、着替えてかばんをしょって…と。
まぁ学校へ行くまでの行程は全て終わらせた。
そんなわけで、俺と棗は玄関にいる。
「それじゃ、行ってくる。ちゃんと留守番しておくこと!」
「…………こくっ…」
俺は、彼女が頷くのを確認してから、扉から手を離した。
…今日で学校は連休に入るんだ。今日我慢すれば棗との休日ライフをエンジョイ出来るんだ。
少しの辛抱だ、畜生め。
朝から愚痴をこぼすのは、なんか気が引けるが…そこも我慢だ。
我慢して人はまた一つ強くなれるんだ。
そうに違いない。
一人会議はここらへんにして…だ、俺は学校までの道、言い換えれば通学路にて歩みを進めている。
この小説に何回登場したであろうか、商店街横の小道だ。
学校までは、だいたい一本道、途中大きな分かれ道なんてものもなければ、
広く、何台も車の通る車道に出るわけでもない。
ただ進むだけの道。
そんでもって、このただ進むだけの道を利用している学生も少なくはない。
三年生はこの時期は部活はとっくに引退しているので、だいたいこの時間にこの道を利用しているのは、一、二年生になる。
部活に入っていない一二年生はいないから…うん、この道では、すれ違い、追い抜き、いろいろ生徒事情だ。
こういうとき、二年生って何かと気が楽だよな。
まぁ俺は最初っから先輩という権力使う気はないんだけど。
とりあえず、そんな道を進んでるわけだ。
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