第九話 運動会準備と俺

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とりあえず食器は流し台に片付け、着替えてかばんをしょって…と。 まぁ学校へ行くまでの行程は全て終わらせた。 そんなわけで、俺と棗は玄関にいる。 「それじゃ、行ってくる。ちゃんと留守番しておくこと!」 「…………こくっ…」 俺は、彼女が頷くのを確認してから、扉から手を離した。 …今日で学校は連休に入るんだ。今日我慢すれば棗との休日ライフをエンジョイ出来るんだ。 少しの辛抱だ、畜生め。 朝から愚痴をこぼすのは、なんか気が引けるが…そこも我慢だ。 我慢して人はまた一つ強くなれるんだ。 そうに違いない。 一人会議はここらへんにして…だ、俺は学校までの道、言い換えれば通学路にて歩みを進めている。 この小説に何回登場したであろうか、商店街横の小道だ。 学校までは、だいたい一本道、途中大きな分かれ道なんてものもなければ、 広く、何台も車の通る車道に出るわけでもない。 ただ進むだけの道。 そんでもって、このただ進むだけの道を利用している学生も少なくはない。 三年生はこの時期は部活はとっくに引退しているので、だいたいこの時間にこの道を利用しているのは、一、二年生になる。 部活に入っていない一二年生はいないから…うん、この道では、すれ違い、追い抜き、いろいろ生徒事情だ。 こういうとき、二年生って何かと気が楽だよな。 まぁ俺は最初っから先輩という権力使う気はないんだけど。 とりあえず、そんな道を進んでるわけだ。  
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