4719人が本棚に入れています
本棚に追加
「ただいま~っと」
玄関の扉を開け、当たり前の台詞。ええ、普通が大切なんです。
そんでもって、ただいまと言ってから数秒後、奥からトテトテと歩みを進めてくる猫耳な棗さん。
……え、ええ、普通が大切なんです。猫耳?普通ですよ、俺にとっては。
「……作者ぁ~……」
……『おかえり』と言ってほしい作者だ。名前を普通に読んでもらえるだけマシか。
いや、奥から出てきてくれるだけラッキーか。寝てたら来てくれないもん。
今日の運気に感謝だ。
さて、靴を脱ぐetc..をしたあと、俺はリビングへと向かった。
まぁ向かうと言っても数歩だ、数歩。
リビングのテーブルには、減ったようには見えないチョコチップパン、丸々一個減った蒸しパンなど、朝よりかは若干パンの個数が減っているように思える。
チョコチップ…減ってないな、これは。あれか?猫にはチョコは毒…というのが棗にも発動か?
棗の別の意味で『猫舌』の能力が発動されたのか?
まぁとりあえず、その他蒸しパンは俺でも分かるくらい減っている。
というより、テーブルには蒸しパンは一つしか置いてないもの。
あれだよな。
蒸しパンて甘いよな?
栗蒸しパンは甘いよな?
…ってことは、彼女って甘党…だよな、うん。
勝手な想像ですまないが…多分そうだろ。
今度試してみよう。辛いのとかすっぱいのとかいろいろ。
いろんな表情が見れるといいな。
最初のコメントを投稿しよう!