第九話 運動会準備と俺

12/27
前へ
/558ページ
次へ
蒸しパンという腹の中に入るぎりぎりのラインを突破した俺は、今まさに、本気で夜ご飯どうするかな~…なんて思っていたりする。 俺的には完全に満腹だな、うん。 彼女にも聞いておこう。まぁ…お腹いっぱいなら俺も楽なんだけど。 「夜ご飯どうする?今のパンだけで足りるか?それともなんか作る?」 頷きだけでは返せないようにしてみました。 これなら彼女も口を開くだろう。 我ながら考えたな、俺。 「……………いい」 普通に考えても二文字で返答してきた彼女。 てか『いい』じゃどっちか分からんだろ。前者か、それとも後者か? よく分からない。とりあえず俺は返答する。 「また食べたくなったら言ってくれ。なんか軽いもん、作るから」 「…………こくっ…」 彼女はこれまた小さく頷いた。 とりあえず今は作らなくてもいいらしい。 俺的にも嬉しい限りだな、うん。今日は洗い物とかしなくてもいいんだもん。 さて、とりあえず今はパンを入っていた袋に戻し、テーブルの上においておいた。 後で食べるかも…知れないし。 まぁ、白いご飯にはすぐ飽きる俺だが、パン類にはほとんど飽きない俺だ。 多分、前世はフランス人だ、きっと。 それかパン屋さんだ。…いや、パン屋さんだったら、真っ先に飽きてるか。 とにかく、前世の話はそんなに今は重要ではない。 今心の中で重要なのは…だな。 さっきもちらっと話したんだが……、母さん、早く帰ってこないかな…。 今のうちに、言葉考えておくか。  
/558ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4719人が本棚に入れています
本棚に追加