第九話 運動会準備と俺

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それでもまぁ、アドリブは意外に大事なわけだ。 ……生徒会とかの大事なところじゃアドリブなんて使えないけど。 ……ん?つまりは…だ。今回はあんまり重要じゃないからアドリブでもいいんじゃないか? 別に面接とかの、自分の未来に関わることでもあるまいし。 …いや、…未来に関わるよな…。もちろんのこと、俺だけの問題じゃない。どちらかというと、彼女の方の問題だ。 もし、もしも…同居を母さんに認められなかったら、 彼女はどうなるんだろうか…。 俺の首筋をじっとりとした汗が流れ落ちる。 …湯舟に浸かっているからだよな…?いや…、そうであってくれ。 …一大事…だよな、これは。 彼女と俺との関係の存亡の危機。この問題を解決しなければ先へは絶対に進めない。 慎重に…かつ大胆に…。 む、難しい…。 たった一つ、彼女をずっとこの家に泊まり続けられるようにするだけなのに、俺にとっては…、大きな問題だ。 彼女は俺がこんな心情でも、今は軽い気持ちでアニメ見てるんだろうな…。 はぁ…、うらやましい。 ダメだ。深く考えれば考える程いい考えは出てこない。 はぁ…、とりあえず風呂から上がってからも考えよう。 なんか逆上せてきた。意識が朦朧と………、 ……まではしないですね、ええ。 とにかく、今はマジで風呂から上がろう。 そんでもって……、まずは彼女にこの家に居続けたいかを聞いてみよう。 俺の脳も少しは楽になるかも知れないしな…。  
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