第九話 運動会準備と俺

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「それで?話ってのは?棗ちゃんのこと?」 「……………あぁ」 ここはリビングを出て、突き当たりなのか定かではない部屋。 こんな感じだと、なんの部屋かは分からないのだが、具体的に言うと俺の『生活ルーム』だ。 鞄とか着替えとかの、生活用品とその他もろもろが置いてあるあの部屋だ。 俺にとって、ここはリビングを除く二番目に落ち着ける場所。 ということは、ヲタルームは『ある意味』落ち着ける場所になっているわけだ。 そんな中、俺と母さんはカーペットの敷いてある床に座っている。 ……そして、何故か俺は正座で。 「……彼女、今日もいるのね。今日も泊まり?」 「…話はそれについてなんだ。まぁ…とにかく、簡単に言えば『かくかくしかじか』だ」 …必殺技。実のところ、小説クオリティ使いたい。うん、物凄く。 「……だいたいは分かったわ。…詳しく」 お、ノリがいいな。まぁこんなんじゃ伝わってないだろうけど。 あえてツッコミを入れないのは、見事にボケをかましてくれたからだ。 「…彼女をこの家に住ませてやって欲しい。泊めるんじゃなくて。住ませて…やって欲しい」 言っちまったよ、俺。もう言葉の言い回しは出来ない。 いきなり具体的なところ言っちまったな。 「………わけあり?」 「……そう、わけあり。いろいろと…な」 いろいろと……うん。 「……いいわよ。どうせ私はこの家放置してるし。権限はあんたにあると言ってもいい。 …というけども…大丈夫なの?彼女の方は」 ん、どういう意味だ? 俺の背筋に嫌な汗が流れる。…もう後戻りは出来ない………気がする。  
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