第九話 運動会準備と俺

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ここは棗と俺だけの、二人っきりの部屋。 母さんは自分の寝室に行ったな。 そんななか母さんはこの際放置しておく。今は二人っきりの時間だ。 俺と棗は今、ベッドに腰掛けている。でも寄り添ってるわけじゃないんだよな…。 まぁ二人の間には若干スペースが空いているわけだ。 でもこれがマナーだと思う。あんまり俺からベタベタするのもアレだし…。 俺は彼女の方を向く。ついでに言うと、彼女はずっと斜め下を向いたまんま。首が座ってない。 ほら、彼女の目はもう、一直線になっている。 つまり…開いてないってことよ。 体は起きてるんだけど。……多分。 「布団で寝ろよ?…ふぅ、また明日な。おやすみ、棗」 「………おやすみ…」 彼女は、超小さな声で俺の言葉に答えると、手探りでベッドの中、布団の中へと入っていった。 俺も腰掛けてたら邪魔だよな。 場所をベッドから勉強イスに移さないと。 眠い中、何をするかは分かってるよな? 今日は金曜日。明日は朝から昼にかけて部活があるだけで、基本月曜日まで学校での授業はない。 今の時間は、日記を書いて、ついでに宿題も終わらせたいと思う。 まぁ眠いんだけど…、そこらへんは我慢だ。 土日の時間を有意義に過ごすため…、頑張れ、俺。  
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