第十話 グダグダな彼女

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ほい、日記の後=次の日の朝という方程式が成り立ちかけてきた土曜日の朝。学校に行く時間よりかは若干遅い朝。 えーと…、この日から棗との出会いは始まった…んだったっけ? 過去のことはトイレに流してしまうという作者ですわ。 ちなみに当の彼女、棗は、ベッドから半身がずり落ち、床へと滑り込みを決めているような格好になっている。 そして…だ。では、なぜベッドの横下に布団を敷いていた俺に被害がなかったのか。 それは……だな。…はい、昨日そのまんま机で寝てしまいました。 頬っぺに文字が反転していると思われます。 まぁ朝一で顔洗いに行ってきたからいいんだけどさ。 それはもう俺の頬には綺麗に文字がまとまっていたこと。 書いた本人もびっくりなくらいノートと正確に書き写されてたわ。 ついでついでに母さんの話も。母さんは今朝早くから仕事に向かいました。また何日か帰ってこないんだと。 …それだけ。頬に文字をつけたまま、朝の廊下で聞きました。 さて、それではそろそろ本題に入ろう。 何故俺がこんな若干早い時間に起きたのか。 理由は簡単。土曜部活、…それだけ。 先週は顧問の用事でなかったからな…。 部活は午前中だけだからな…、午後からは棗と一緒にいられる。 とりあえず今から仕度して、いつも通りパンとかをリビングのテーブルに置いといて、ゆるりごゆるりと道を歩いていっても充分に間に合うよな。 五日ぶりの休日なんだ。存分に楽しもう。 それじゃ…、部活は飛ばすか。 特に言いたいこともない…と思うし。  
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