第十話 グダグダな彼女

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リビングには彼女の姿は見えない。いつもの彼女の居場所、『テーブルの下』も確認したが、彼女の姿は見えなかった。 俺は早足で、生活ルーム、いないとは思ったが風呂、ついでにトイレなんかも確認した。もちろん、登場していないが、この家のいろんな部屋も。 つまり、残るはあと一つの部屋、ヲタルームだ。 俺はゆっくりと扉を開け、心の準備が調ったあと、ゆっくりと目を開く……。 目を開いた世界に広がるのは……、………俺の布団に包まる彼女の身体。 もちろん息はしています。 棗よ、俺の貴重な2ページを返せ。今すぐに。 本来ならば、今はとっくにカレーの話になっていたんだぞ。 多分寝ていると思われる彼女。 そういえば……玄関に靴、あったな。 やだ、俺ったら恥ずかしい。 羞恥の念で顔から火が出そうだわ。 ていうか…昼まで寝てるってどうなのよ。 俺の布団に包まって寝るってどうなのよ。 いろいろとツッコミを入れたいのだが…、やっぱり彼女に一言言わせてもらいたい。 「…はぁ……、マジで俺のほのぼのお昼時の休み時間を返してくれ」 ……悲しい男の悲しい独り言。 はぁ…カレーの下準備してくるか……。  
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