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リビングには彼女の姿は見えない。いつもの彼女の居場所、『テーブルの下』も確認したが、彼女の姿は見えなかった。
俺は早足で、生活ルーム、いないとは思ったが風呂、ついでにトイレなんかも確認した。もちろん、登場していないが、この家のいろんな部屋も。
つまり、残るはあと一つの部屋、ヲタルームだ。
俺はゆっくりと扉を開け、心の準備が調ったあと、ゆっくりと目を開く……。
目を開いた世界に広がるのは……、………俺の布団に包まる彼女の身体。
もちろん息はしています。
棗よ、俺の貴重な2ページを返せ。今すぐに。
本来ならば、今はとっくにカレーの話になっていたんだぞ。
多分寝ていると思われる彼女。
そういえば……玄関に靴、あったな。
やだ、俺ったら恥ずかしい。
羞恥の念で顔から火が出そうだわ。
ていうか…昼まで寝てるってどうなのよ。
俺の布団に包まって寝るってどうなのよ。
いろいろとツッコミを入れたいのだが…、やっぱり彼女に一言言わせてもらいたい。
「…はぁ……、マジで俺のほのぼのお昼時の休み時間を返してくれ」
……悲しい男の悲しい独り言。
はぁ…カレーの下準備してくるか……。
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