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俺がリビングに入ると、それとほぼ同時に彼女はテーブル横に座った。
これといってはなんだが、彼女のお気に入りポイントになったらしい。
テレビが一番見やすい場所だもんな。
彼女のいつものぐで~んの座り位置は、テーブルを挟んでキッチンとは反対側の場所にある。
つまり…、リビングへの扉をくぐって、テーブルに向かって歩みを進め、テーブルにぶつかったら座る…な場所だな。
ちなみに俺の座る場所は、彼女の向かい側、それか彼女のやや後ろ側だな。
今は…、向かい側だ。
実のところ、機嫌の悪い彼女に近付く勇気がない。
いや、下手に近付いて嫌われたくないというのが本音と言ったところだろうか。
俺はぐで~んとしてテーブルに張り付いている彼女と同じように、
俺もぐで~んとテーブルにその身を任せる。
腕を伸ばし、頬をテーブルにぺたっとくっつけるような感じだ。
そうして、俺は彼女と向き合うような感じに張り付くと、小さくため息を漏らす。
何故か、それは……だな。彼女、また目を閉じてるんだよ。
あれだけ寝たってのにまだ寝る気なのか。
でもまぁいい。
三時のおやつ食べようと思ってたけど…、なんかどうでもよくなってきたわ。
ついでに若干の空腹も。
…俺も眠ろう。
俺が目を閉じようとしたとき、彼女の片目が若干開いたようにも見えたのだが、気のせいだろう。
寝た彼女が目を開くはずがない。
きっと俺は寝ぼけかけてるんだよな……。
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