第十一話 運動会と俺

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  そんな楽しい(?)お食事の時間も終了し、俺は夕飯の後片付けをしている。 母さんと棗はもちろんリビングでくつろいでやがる。 まぁ棗ちゃんはいいです、特別です。てかもう顔パスですから。 問題は母さんだ。夕飯を俺が作るのはまだいい。……何故洗うのも俺なんだ? 子供の特権使ってもいいよな? 「母さん、なんで俺が洗ってる?」 「作った人が最後まで責任持って後片付けをする。これが普通」 ……何が普通だよ、おい。 まぁ確かに昼に洗い物押し付けたし、 俺がそれに反してるっていえば反してるしさ。 ……しょうがない。“しぶしぶ”やるか、うん。 俺は再び洗い物へと手をつけた。 「母さ~ん、いきなりだけどさ、棗は重度の人見知りってことを覚えておいてくれ。 ついでに、明日は棗に帽子着用」 「了解~。……私的には猫耳公開でもいいんだけどな~」 リビングに寝そべりながら俺に答える母さん。 いきなりだけど普通に答えた。 ちなみに棗は、母さんの『猫耳』という言葉にビクッと反応を一瞬だけ見せた。 ……聞いてなさそうに見えて、しっかりと俺と母さんの話に耳を傾けてるんだな。 そこらへん、なんか安心した。  
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