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あ、やっぱタンマ! 靴だよそうそう! 危うく裸足で行かせるところだった。
てか俺思うに窓から出入りさせるってのもどうかと思うな……。
玄関からの出入りを教えてみるか、駄目元で。
「棗~、窓からじゃなくて玄関から出入りしような?」
「………………?……」
あ、こくっとしないってことは理解してないんだよな? そう解釈させてもらう。
この子はどういう暮らしをしてきたんだ……?
親の顔が見てみたいよマジで。
いや、ヲタになってしまった俺の言えるセリフじゃないけども。
「ちょっとついてきてな?」
「…………こくっ……」
俺と彼女は一緒に一階へと降りていった。
日曜日だってのにすることないのは痛い。
たまには料理でも作りますかな。
まぁ半分は一人暮らしのような感じだし。
とりあえず玄関まで歩いた俺と彼女。
まぁ階段降りて数歩いけば目の前なんだけど。
「今日からここから外へと出入りすること。それと靴は履く、分かったか?」
日本人なら当たり前のことなんだけど……。
「…………こくっ……」
彼女は一つ小さく頷くと、紐が結びっぱなしの小さなスニーカーにいつの間にかニーソックスを履いていた足を入れた。
若干緩めになっているらしい。少し踵で叩くとすんなり入った。
「………………。」
無言でドアノブに手を掛ける彼女。
「帰ってくる時もここからだからな? 鍵は開けとくから」
「…………こくっ……」
小さき頷いた彼女は、ドアを開けて外へと歩いていった……。
さて、俺は買い出しに出かけてこよう。今日は母さん帰って来ないようだし、俺が作らないとな……。二人分か。
俺は、生活ルームに財布と携帯を持ちにいった後、……あ、それとタンスの中の服に着替えて玄関を出て行った。
まぁ一応鍵を閉めておこう。すぐに戻ってくるしな。
どうせ二階の窓開いてるし……。
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