第三話 彼女観察な俺

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  とりあえず頭をおさえて痛がる彼女を見つめていた俺。 数秒後、彼女は突然立ち上がった。 「…………散歩……」 ん? あぁ、散歩ね。 てか棗……散歩多いな。今度後をつけてみるか。 まぁとにかく、俺もまぁそんな特に深い用もないし、なにより暇だし。 「……夕方には玄関から帰ってこいよ?」 「…………こくっ……」 俺の言葉に、彼女は頭を抑えながらも小さく頷き、リビングを後にした。 ……というよりも、よろけながら部屋からでていったと言ったべきか。 頭をテーブルの裏っ側にぶつけるのがそんな痛いものだろうか……? まぁ確かに表に比べたら裏は凹凸があるけどさ。今度実験してみよう。……うん、棗で。だって俺が痛いのは嫌だもん。 にしても、話は変わるが棗の涙目……、あれで多分男を数人は殺せるね。死因検証で『萌え死』って出るね、近いうちに。 棗のネコミミは置いといて、棗の喋り方はなんか独特だよな。 なんていうか、そう、クールっていうの? 口数が少ないというか……。 俺的には口数多い方が好きだったのだが……、最近はどっちもOKな感じがしてきたな。 軽く遠くから、つまり玄関の方から『ガチャ』という音がし、この音で彼女が家から出ていったことを理解。 ついでに俺は窓の外を確認。 まだ3:00ちょっと過ぎただけあって、空はまだ晴々としている。 散歩か……。ウォーキング? 今度万歩計でも持たせてみようかな。 だいたい散歩の範囲も分かるだろうし。 さて、彼女が家を出ていき、数十秒。 特にすることもないし、うん、ネトゲでもやろう。 棗もPCとか使えれば面白いんだけどな~。 ネコミミ少女がPCを操る……。 これは全米が涙するな、うん。 あ、ついでに彼女に料理でも教えてみるか。俺の家事家業も楽になると思うし……。 まぁそんなことを考えながら、俺のヲタルームへと向かったわけだ。  
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