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さて、ヲタルーム、それは俺にとっての唯一の楽園であり、憩いの場でもある。
部屋一面に広がるそれはそれは萌え~なお人形さんが置いてある。
ネコミミ、見た目がいいのはもちろん、ベタなアニメの登場キャラのものもある。
我ながらよくこんなに集められたものだな。
いや、実は屋根裏部屋にも置きたいな~なんて考えもある。そこまでフィギュアがないのが現状なんだけどさ。
唯一あまりフィギュアの置いていない机の上から、PCを部屋の片隅にあるベッドに移動し、そのベッドに横たわり、片肘をつけながらPCを起動した。
たまには楽な姿勢で動かしたいもん。NPCだから持ち運び可能だし。
俺、休日はいつもこんな過ごし方なんだよな。適当に起きて、適当にPCいじって。
まぁそんなだから毎日がつまらないと思ってしまうんだよ。毎日、毎回同じ繰り返し。
そこに変化を起こしたのが彼女、棗なんだ。“ナツメ”そう彼女は名乗った。
彼女に何故ネコミミが生えてるかなんては軽くどうでもいい。
ただ、彼女がこのつまらない毎日を変えてくれたとも考えられる。その部分では、まぁある意味感謝してるわけよ。
うん、こんなことを考えているうちに、自然とあくびは零れてきている。
まぁそれでも、彼女が帰ってくるまでは起きてないと……。
……おっと。PCつけっぱなしなの忘れてたわ。
え? あぁ、寝てた。いつの間にかな。電気代が勿体ないじゃないか。
つけっぱなしのPCで確認、現在時刻はPM5:10。そろそろ日も傾いてくる頃だな。
PCの電源を切り、机に戻した後、さっきのリビングへと戻った。
「……棗は、まだ帰って来てないのか」
遅いな。散歩で迷ったりでもしてんのかな……。
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