第三話 彼女観察な俺

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ふぅ。 ……そうさ、日本人だからといって米を食べるという義務はないんさね。 腹の足しになるという理由だけで腹に入れてるとなると、お米の神様も怒るんだわさ。 さて、白いご飯をさっさと食し、作ったハンバーグを口に入れる。 ……感想は、あえて言わないことにしよう。 あ、いや、まずいわけじゃないよ? まずいどころか良い味だよ? ……多分。 なんといいますか……自分の料理に評価をつけたくはない。母さんは美味しいとはいってくれていたが。やはり若干自信はつきにくい。 自己満足ならもう少ししっかりと作ってたはずなんだけど……、それについては特に俺のこだわりというものもない。 一応、食えりゃ何でもいい的な考え方だ。 だいたい俺と彼女の食事残数が同じくらいになったあと、話す話題もないが、棗に一つ尋ねてみる。 「味はどうだ?」 「…………こくっ」 ……ノーマルな頷き、だけか。まぁ独断と偏見による俺の思い込みによってだが、低評価じゃなかったことを素直に喜ぼう。うふふ。 というより、問題は先に食べ始めた彼女に、量的には追い付いてしまったことに驚いている。 どんだけ食うの遅いんだよ……、いや、まぁそこが可愛いとこかも知れないけど。 ……凄いポジティブだな、俺。 まぁ今は、今だけは彼女に対してのみなんだけど。今日この頃、やっと楽しくなってきたってところだな!  
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