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基本、数分後には俺が先に食べ終えてしまった。
ハンバーグwithご飯と焼き魚のみ。絶対、後者の方が早く食べ終わりそうなんだが……。
うん、人それぞれって便利な言葉だよね!
あ、いや、棗は人でいいのか?ネコミミと尻尾生えてるけど……。
「そうだ、棗は人間の分類に入るのか?」
「…………知らない……」
はい? 知らないはないだろ。
さすがに知らないはダメだろ知らないはー……。
続いて、まだ一度も追加質問をしたことはなかったけど……、こいつも思い切って聞いてみよう。
「何故知らないんだ?」
黙秘権を使わないでもらえるとありがたい。
相変わらず無表情な彼女の瞳を、俺は見つめた。
「…………一一い」
「え?」
結論、彼女の声は小さすぎて聞き取れなかった。
不覚にも俺、大事なところをミスしてるよ。
「…………………。」
出た、続いて必殺沈黙拳。軽くこの先数分は口を聞かないだろう。
それにしても沈黙拳、便利な技だな。今度俺も使ってみようと思う。
……あ、クラスメートにでも使うつもりさ。先生には度胸がないので諦めます。
……棗も口を聞いてくれないし、洗い物でも片付けるかな。
とりあえず食った皿をお台所に戻し、後は洗うだけ。
いつか絶対、家事を棗にやらせてやるぜ……。
そうすりゃ少なからず楽になる。
はかない小さな夢を抱いた夜7:00のことだった。
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