第四話 母さんと彼女

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  母さんが家を出たのを確認したあと、念のため鍵を閉め、リビングへと戻った。 リビングには未だ微動もせず、ただ、ちょこんと座っている彼女がいる。 先程までの超微妙な会話が嘘みたいに無言、無表情だ。 ………さて、彼女を風呂にでも入れてくるか。 …あ、別に変な意味ではなく! 「…棗、風呂入ってきなよ。多分お湯入ってるから」 まぁ…風呂をためるシーンとかは省きたいので、そこは今後ご了承いただきたい。 「……………こくっ…」 …彼女は、注意して見なければ気付けないほどの頷きをしてくる。 まぁ…パジャマは母さんの借りてればいいし…、下着は彼女が会ったときに着ていたものでいいだろう。 とりあえず彼女のブラと尻尾通す用の穴が空けてある“ぱんてぃ”を彼女に渡した。 彼女は小さく立ち上がり、軽く伸びをした後、一人風呂場へと向かった。 さて、俺は……今のうちに昨夜DVDに録画した深夜のアニメでも見よう。 ……棗が風呂から上がるまでに見終わればいいのだが……。 てかまずは俺も自分の着替えとかは用意しとかないとな。DVDはそれからだ。  
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