第五話 学校と俺

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いつもの公園への道を過ぎ、商店街の横の小道を通りすぎて、学校への道を進む。 今はもう散りようとしている桜の葉がそれなりの季節を演出している。 そう、夏休みもすでに終わり、秋も深まってきた今日この頃だ。 俺はやっぱり冬よりは春、夏よりかは秋が好きだ。 ほんのり暖かい陽気の春。少し涼しげな秋。 極端な気温よりかは中間の暖かく涼しい気温が好きさ。 さて、桜の葉から話が大きくなってきたが…学校の話に戻ろう。 …中学生は基本帰宅部はない。 あ、そうだ。俺、何部だと思う? ヒントは、俺はヲタクだ。 ……誰だ?卓球部って考えた奴は。 まぁ当たりだ。俺は卓球部さ。 やっぱり卓球部=ヲタクってイメージがあるんだな……悲しいことだぜ、全く。 卓球部にだってまともな奴だっている。 まぁ俺はそいつらと違って期待通りのヲタクだが。 ってわけで、卓球部の朝部活は体育館でやる。 俺は桜葉並木を通り抜け、校門を後にして、校舎内へ。 体育館は校舎の中から入れるようになっている。学生は無難にこちらだ。 ……いつも通り今日も校舎の扉は開いている。この学校の七不思議の一つに、 『朝早くから開いている校舎の扉』 というのがある。 未だ解明されていないこの謎……は置いといて、さっさと体育館行こう。ラケットとボールが俺を待っている、呼んでいるのさ。 一応部活熱心な俺だ。    
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