第五話 学校と俺

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俺は鞄という名の、からくり箱と一分闘い、無事に鍵を手に入れた。 他の人の家と同じく鍵は差し込み型。 カードキー?そんなものはビバリーヒルズには存在しない。 こんなことはほっといて、開鍵を済ませ、中へと足を進める。 ……とりあえず玄関と廊下は荒れていない…もとい散らかってないことに安心しました。 リビングに足を進めると、テーブルの上には朝よりも一、二枚減った食パン。どうやら食べてはいたようだ。こちらにも安心。 ただ…肝心の彼女本人が見当たらない。リビングにはいないのか…? と思った矢先だ。 テーブルが若干横に動いた。……肝心なところを忘れていた。テーブルの下を確認していなかった。 覗き込んだ先には微かに寝息が聞こえる彼女の背中、何回一日に寝るんだこの子は。 いつもならここで寝かせてあげておくところなんだが…、今日は違う。お買い物だ。 そろそろ紅く輝く太陽も身を隠し、辺りも暗くもなってきた。 …どうやら急いだ方がよさそうだな。 「…………棗……!」 なんかセクハラと思われちまったらいやだから、俺はテーブルの下から僅かに出ている肩を揺する。 「……う、…うみゅ…」 うわー、また萌えボイスきたーー(゜∇゜)\ あ、いやまてよ…? このテーブル下の状況…まさか… ガシャン!!  
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