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家から数十メートルにある公園のそばの道、ふと俺は公園の方を覗く。
朝早くのわけか、お子様たちは誰もいなかった。
しかしたった一人、俺よりか15センチ程背の低い『女の子』が立っていた。
その彼女の手に持っているもの、それは、一本の包丁。
そして……、何故か猫耳、尻尾。
もちろんネミコンの俺が反応しない訳がない。むしろうっほぉッ! な感じになっている。
現実に獣人なんて存在しない。付け耳かなんかだろう。
ただ……、包丁。絶対おかしい。俺の直感では絶対にいけないことになりそうな予感がする。
俺の首筋にいやな汗が流れる。
……だがしかし、俺は彼女のもとに歩みを進めた。
ネミコンだから猫耳に興味があるのさ!
俺は彼女の元へと走っていった。
「……え~、そこの君、止まりなさい」
俺よ、どこぞの警察官だよ。これじゃ俺が不審者みたいだ。
てかもともと彼女は立ち止まってるし。
「……それより……先に……。……刺す」
彼女は静かにそう答えた。
彼女の目が、色あせて見える。輝きがない……とでもいうのか?
「まぁまぁ、どうした? そんな物騒なもん持って。ネコミミの君?」
「……ネコミミ……いうな」
彼女は、刃先をこちらに向け、静かに向かってくる。
逃げれるなんて出来るはずがない。
ましてやCQCとかの近接戦闘術なんかも持ち合わせてはいないし。
恐怖感。足が動かない。
そして感じる鈍い痛み。
……痛いなんてもんじゃない。手の平を浅くだが、包丁が俺の手の平をなぞる。血がだらだらと……うん。
「………………。」
ガシャン、と血のついた包丁が地面に落ち、危うく今度は自分の足を刺すところだったさ。
「……なぜ……平気」
彼女はその場にしゃがみ込み、血のついた包丁を再び掴んだ。
「ははっ平気? これを見て平気だと思うのか? 困ったネコミミな彼女?」
かな~りやばい。
犯罪について~は、ここは紳士だ。ジェントルマンだ。
……中学生が何をいう。
「……ネコミミ……いうな。…………。」
急に黙り込んだ彼女。
「まぁまぁ、とりあえず俺ん家にきなよ。話はそれからだ」
ふぅ……痛いの痛いのとんでけ~♪
痛いのは俺か。この状況で頭が変になりかけて……いや、もともとです。
「…………こくっ……」
さて、彼女は小さく頷いた。
……ふっふっふ、ネコミミの女の子お持ち帰り!!
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